「ここが新しい病室。個室になってるから、のびのび使ってね」
余命を告げられた後、病室を移動することになった。ナースセンターから近く、売店も近くにある便利な場所。
ドアには「504」、とホテルの客室のように番号がふってある
中はベッドが一つ、テレビや冷蔵庫も備わっており壁紙や床は白でシンプルに統一されていた
「何かあったらいつも通りナースコールを鳴らしてね。荷物は後から運んでくるから」
「うん、ありがとう。」
「…悠くん、辛かったらいつでも相談してね。できるだけのことはするから」
悠の話し相手、と言えばこの看護婦の佳奈子ぐらいで。
しかし、佳奈子は親身になって話を聞いてくれ、笑わせてもくれる。
悠は目を細めて笑うと頭を下げた
