「父さん、母さん、僕は大丈夫だよ。泣かないで」 にこり。笑みを浮かべる。 余命を告げられた当の本人が一番落ち着いていた。 母親の背中をさすり、父親の頭を撫でる 「大丈夫、大丈夫。」 何度もそう言った。 母親と父親は我が子を抱き締めた その肌の温度を忘れないように 『命』を感じながら