二階と思われるそこには誰も立っていなくて、床には倒れた複数の浪士に、その下に広がる血の海。
その中央にかろうじて蹲った状態で浅黄色を羽織った誰かが、荒い呼吸を繰り返していた。
(…沖田さん?)
その誰かは沖田さんで、口を覆った手には血がこびりついていた。
なんなのかわからなくて唖然とする私をよそに、情景は続く。
ごほっと咳き込んだ沖田さんの口から血が溢れ、そのまま沖田さんは倒れた。
沖田さんを浅葱色の誰かが焦った様子で抱え上げ、階下に降りていった。
そして浮上する意識。
「奏楽ちゃん!」
はっとして前を向くと心配顔の沖田さんがいた。
「大丈夫?」
「…沖田さん…」
荒い呼吸のまま、沖田さんの肩をがしっとつかむ
「どこか、体調悪いとかありませんか?!」
「え、どうしたの奏楽ちゃん…僕はいたって健康だよ…?
食生活も改善したし…
僕より今は奏楽ちゃんでしょ?
ねぇ、大丈夫なの?」
その中央にかろうじて蹲った状態で浅黄色を羽織った誰かが、荒い呼吸を繰り返していた。
(…沖田さん?)
その誰かは沖田さんで、口を覆った手には血がこびりついていた。
なんなのかわからなくて唖然とする私をよそに、情景は続く。
ごほっと咳き込んだ沖田さんの口から血が溢れ、そのまま沖田さんは倒れた。
沖田さんを浅葱色の誰かが焦った様子で抱え上げ、階下に降りていった。
そして浮上する意識。
「奏楽ちゃん!」
はっとして前を向くと心配顔の沖田さんがいた。
「大丈夫?」
「…沖田さん…」
荒い呼吸のまま、沖田さんの肩をがしっとつかむ
「どこか、体調悪いとかありませんか?!」
「え、どうしたの奏楽ちゃん…僕はいたって健康だよ…?
食生活も改善したし…
僕より今は奏楽ちゃんでしょ?
ねぇ、大丈夫なの?」


