新撰組(仮) 二



きゃあああーー!


考えれば考えるほど恥ずかしくてたまらない。

いったい何を考えていたんだ、私は…‼



「…うーん、そんな恥ずかしがることないと思うよ?」


「どうしてですか?!」


「誰だって仲のいい、気心しれた人が誰かに取られたらそりゃ嫉妬したくなるでしょ?それにきっと、斎藤隊長だって、奏楽さんに嫉妬してるんじゃない?」


「斎藤さんが…?」


「うん。
 だって、たとえ恋仲になったとしても千春ちゃんはきっと、奏楽さんのほうを
一番に考えるだろうしね。」



「…で、でも」



「僕を誰だと思ってるの?
 監察の山崎烝だよ?
 人の感情を読み取るのは自信があるからね!」


えっへんと右手でこぶしを作って左胸にあてる山崎さんを見て、笑顔がこぼれる。

山崎さんは、仕事で土方さんの隣にいるときと、そうじゃないときの差が激しい。
仕事の時はいつも冷たい雰囲気をまとって、怜悧な目をしているけど、今はそんなことを感じさせない、優しい目をしていた。


(じゃあ、きっと土方さんのも…)


思い出しただけでまた涙が出そうになった。


土方さんに好きな人がいると知った時のあの胸の痛み。それだけじゃなくて、喉まで上がってきた、どろどろとした自分の感情。




(あれは…嫉妬だったのか)



伝える前に失恋。