新撰組(仮) 二

「奏楽様、先程ぶりにございます‼︎」


私と斎藤さんの話している内容など梅雨知らず千春が駆け寄ってくる。

そして、斎藤さんをみて首をかしげた。


「一さん、顔が赤いです、よ…」


千春の言葉がしりすぼみになる。

しまったどんな内容で斎藤さんをからかっているのかバレたか?

いやいや、さすがにこれだけの状況で分かるわけ…

斎藤さんも何を言われるのか不安な様で私たちの間に緊張が走る。


「まさか、一さん風邪を召されたのでは?!」


その人ことに二人ともがくー、と肩を落とした。

そっちか、うんまぁ、そうだよね…

さっきとは打ってかわかって三人の間に微妙な空気が流れた。