「…その『ご当主』を無視するとはいい度胸だな、久佐波。だが、気にするな。そんなお前でも私は何も感じないぞ。なぜなら私は寛容な当主だからな。」
ふふん、とまたもや得意げに胸をはる恭二。
そんな恭二に久佐波は軽く頭を下げた。
「その寛容なお心に甘えて今日は下がります。ご当主。」
そう言ってスッと久佐波は消えた。
「…」
くそ、またやられた…
はぁ、とため息をひとつついて部屋に入った。
※
日が高く昇り涼しい風が吹き抜ける京。
その一角、壬生浪士組の屯所で千春は洗濯を干していた。
「はぁ…」
奏楽様が屯所を出て行かれてから半年以上経つ…
やはり、もう奏楽さまは…
そう思っていると、誰かが砂利を踏む音がした。
「なにか御用でしょう、か…」
門から入ってきた人物を見て目を見開く。
「あ、千春、やほー…」
ふふん、とまたもや得意げに胸をはる恭二。
そんな恭二に久佐波は軽く頭を下げた。
「その寛容なお心に甘えて今日は下がります。ご当主。」
そう言ってスッと久佐波は消えた。
「…」
くそ、またやられた…
はぁ、とため息をひとつついて部屋に入った。
※
日が高く昇り涼しい風が吹き抜ける京。
その一角、壬生浪士組の屯所で千春は洗濯を干していた。
「はぁ…」
奏楽様が屯所を出て行かれてから半年以上経つ…
やはり、もう奏楽さまは…
そう思っていると、誰かが砂利を踏む音がした。
「なにか御用でしょう、か…」
門から入ってきた人物を見て目を見開く。
「あ、千春、やほー…」


