あの子を愛している。





それと同じに憎んでもいる。
あの子は持っているから。
あたしの欲しいもの。
だってほら、
手が届きそう。
あたしかいくら望んだって手に入らない絶対のもの。





だから、嫌い。
だから、だから……





あの子の声にひきずられる、そんな弱い自分が許せない。