立ち上がろうとしたけど、脳の指令を体が完全に拒否していて全く動けない。


「く、くそぅ!立ち上がれ俺!そして歩き出すんだ!ここには俺しかいないんだ。俺が俺を励ませ!」


足をバンバン叩いて、恐る恐る立ち上がる。


そして頑張れ負けるなと激励しながら、更に恐る恐る歩き出した。


心細いから、ついでに俺は怖がってなんかいないよオーラを出すために独り言も言ってみる。


「俺は全然ちびらないぜ!どうせ錯覚さ!オッサンなんか平気だぜ!イエイ!」


俺はそこで、ガク然とした。