クルッと振り返って爽快に歩き出したはずの俺の足が、徐々に止まる。


「なんか変な気分だ……。拾った子犬を母親に怒られて泣く泣く捨てるような……、申し訳ない気持ちになってきた」


しかしこのまま連れ戻したら俺の自由は制限される。


待っているのは、これからできるはずの彼女との不幸な三角関係の未来。


「心を鬼にしてでも俺は俺の未来を守る!」