チッサイ、オッサン

差す指に力を込めてもう一度トライ。


「せー、なー、かーっ、つー、いー、てー、るー、よーっ」


オッサンがお札の気配を感じたらしく、背中を気にし始めた。


「おし!気付いてくれ!」


どうにか見ようとするけど、短い腕をただバタバタ動かしているようにしか見えない。


「むちゃくちゃ不器用……」