チッサイ、オッサン

俺はアングリしながらも、オッサンから目が離せなかった。


「背中のお札に気付いてない?なら気付いたら効くかもしれない!」


まだ諦めきれない俺は、オッサンの背中を指差して小声で伝えてみる。


「せ、な、か、つ、い、て、る、よ」


囁き声のジェスチャー主体で懸命に教える俺。


頭の上に『?』が浮かぶようなとぼけ顔のオッサン。