すっかり引き気味の俺に、近藤がタバコに火をつけて話し始めた。


「俺今ホストやってんの。なんか坊さんって堅苦しくってさー」


「え!?ホ、ホスト!?これはまた正反対な職種だね。反対されなかったの?」


「あぁ、うちアニキいるし好きにしろってさ」


そう言って左手をヒラヒラさせて笑った近藤の笑顔は、昔のまんまだった。


不意に俺の胸の中に複雑な思いが浮かぶ。


きっといろんな葛藤があってこうなったんだろうな。