慌てて顔を引き締めていると、近藤の声が楽しそうに笑った。


「あはは、覚えてるよー。俺未だにムンクのお前思い出すとおっかしくてさ。あの顔はほんっとヤバかったわー。で、突然どした?」


そ、そこか。いやそんなショック、オッサンに比べたら!


気を取り直して口元に手をあて、ひそひそと小声で用件を伝える。


「あ、うん。急で悪いんだけど、近藤に相談したいことがあって。今日これから会えないかな?」


もし断られたら帰れないかもしれない俺は、内心ハラハラだ。


「んー、夜休みだからいいよ。そんじゃうちの近くのファミレスでいい?」