「この非常事態にそんなこと言ってられない!」


近藤は親が坊さんで学生の頃寺をつぐとかつがないとか言っていたから、もし最悪俺を忘れていたとしても普通に相談に乗ってもらえば問題ない。


ラッキーなことに近藤の寺と俺の会社は近かったはずだ。


「これぞ天の助け!!えーと、たしか竜源寺っていったよな?早速近藤に電話しよ!」


会社のタウンページで番号を探してデスクからこっそり寺に電話すると、すぐに若そうな声の男が出た。


「はい、竜源寺です」


もしかして近藤か!?