チッサイ、オッサン

そっと俺の首を抱き締めるじいちゃんの顔にはもう涙はなく、楽しそうに嬉しそうに笑っている。


すぐにじいちゃんの体が透明になってきた。


「あぁ!じいちゃんもう行っちゃうの!?もっとゆっくりしてけばいいのに!」


そう言ったけど、きっとじいちゃんにもいろんな事情があるんだろうと思い付く。


これが本当に最後なんだから、俺は明るくさよならしなきゃ。