4色のRain

静かに見つめてくる潤んだ瞳にうつるのは、同じ感情をうつした自分の瞳。

理性など根刮ぎ溶かされてしまいそうだ。



――薄く開かれた唇に誘われて。



「んんっ……//」


小さな唇の縁をなぞるように舌を這わせて。


「……ふぁっ//」


広がった隙間から舌を差し込んだ。

にげようとするそれを追い、絡め取る。


追い討ちをかけるように手が伸びて後頭部を押さえ、交わりを深くした。




叶うことのない想い。

それならせめて幸せな幻想を……。



あたりに立ちこめる青い霧。

形のないそれを胸に抱き締め、俺は眠っていた。