「……何で?

ねえ、どうして?」


心ごと震わせて僕に問う、君の声。


君の頬には涙が伝っている。



そんな君を見て、僕の胸には狂おしいほどの喜びが溢れた。



君は僕が浮気したと思って泣いている。

今、君の心には僕しかいない。



浮気なんて、全部嘘。

君の気持ちを確かめるため。

君を逃さないために、金で雇った適当な女の肩を抱いて歩いただけのこと。



君の心が悲鳴を上げている。

それを聞いて喜ぶなんて、僕は相当悪趣味だって自覚してる。

でも、やめられないんだ。