セイくんもしーちゃんも苦しいはずなのに二人とも大人で。

僕だけ、大人になれない。



クリスマスカラーで賑わう街。

赤の隣には緑。

それが定番。

でもどんなに寄り添っていても、二つは決して交わらない。



『ううん、僕の方こそごめんねー//☆』


アヒルさんがカナちゃんに当たらなくて良かった。


嫌な奴なのは僕の方だ。


悲しくて。

でも、嬉しくて。

泣きそうになりながら、ぐちゃぐちゃな顔をして笑った。


カナちゃんの温もりを腕の中に閉じ込めて思う。



ごめんね、まだ好きなんだ。



イチゴ味のキャンディーを舐めながら、僕はきっと今夜もカナちゃんを思い出してため息をつくよ。






End.