壊された日常~消えていくクラスメート~

そして飯田さんは俺の髪を掴み、上半身を起こさせる




「ほら…ちゃんと見てよ。自分の足が切り離される瞬間を…」




そう言うと飯田さんは俺の右足のすねに包丁の刃を立て、ゆっくりと滑らせていく




「…っ……!!!!」




俺は強く歯を噛みしめる




包丁は前後にずらされながら皮膚を切り、肉の中へと埋まる




ゆっくりと包丁が動くたび、冷たい刃の感触と肉が切り離される感覚に俺は叫び声を上げる




自分の足から噴き出る血




せめて目を逸らしたくても、飯田さんに髪を掴まれているせいで、包丁が足に埋まり血が噴き出しているところがしっかりと目に入る




ズズッーー…




飯田さんの包丁を握る手に力がこめられ、かろうじて繋がっていた肉や神経が一気にブツッと切り落とされる




「○※$%×〒€*っっっ!!!!」




声にならない声で叫ぶ




すぐ側からかん高い笑い声が聞こえる