じわりじわり、我慢しているけど次から溢れてくる涙はまだ目の端にとどまっている。零れないように顎を上へ上へと、ゆっくり瞬きをする。
これ以上嫌な雰囲気になってほしくない。
ため息を数回繰り返していても初めて感じたこの不快な緊張感はほぐれない。肩の力はまだ抜けてはいないし、頭はまだくらくらしている。
恥ずかしい
情けない
惨めだ
ああ、落ち着かないと。
ちょっと茶化したように話しかけてくる友達に腫れ物扱いしない友達に感謝しながら精一杯のいつも通りを演じた。演じなければならないほど感覚はまだ残っていた。
今日も痛感したこと、目立たずがなにより。
心臓はばくばくとまだ大きく鼓動している。