後ろから、ポンポン…と肩を叩かれ、誰かと振り向いた黒川真由。





「こんばんはっ♪」


「…っ!?」





6人ほどのチャラチャラした男達が、黒川真由を囲んでいた。


一人は刃物を持っている。



真冬なのに、頬に冷や汗が通じた。


足はガクガクと震え、思わず後ずさりをする。


だが、これ以上は後ずさり出来ない。



黒川真由は、壁と男達に挟まれてしまった。






怖い





怖い…っ。






誰か…っ、助けてっっ!!






自然と溢れる涙。


立っていられなくなり、力なく座り込んだ。





「そんなに怖がらなくて良いんだよ~?俺達、悪いようにはしねぇから♪」


「気持ち良くしてあげるよ♪」





黒川真由に、抵抗する気力は既に無かった。


ただ唖然と、汚れていく自分の体を




他人事のように眺めていた。








何も感じない…





ただ、立場の弱い自分に










ムカついた――――