聞き間違いかと思った。


だって、先輩みたいな王子様が私に……///



顔がみるみる紅く染まっていく。



そんな私を見て、フッと右側の口角を上に持ち上げた。



まるで、悪魔のように……


それでも、ドキドキと速く脈を打つ鼓動を


今更抑える事なんて、出来やしなかった。





「あれ?もしかして期待してる…?」


「きっ、期待だなんてそんなっ!!わ、私みたいな女が、先輩に、だ、抱かれるなんて…っっ」


「フッ…。可愛いね、君。

…あ、そういえば君、名前は?」





あ、名前名乗るの忘れてた。


で、でも…さ


この体勢で冷静でいられる訳なく……





「そ、その前に、は、離して下さいっ///」


「離すから、…名前」


「黒川…真由です」





イイ名だ


そう言った先輩は、言った通りに私の体を解放した。



あ"ぁ~…っ。き、緊張したぁぁっ!!