「さっきから何なの? 西脇先生、西脇先生ばっ かり――。私、先生を喜ばせるために部活してる んじゃないの。部長みたいに、先生に気に入ら れればいいって思ってないの」 「なっ」 もう、自分の口をコントロールする余裕なんて なかった。 そうしてるうちに、部長の顔がみるみるうちに 赤く染まっていった。 「私はただ、部活を精一杯してるだけで――」 「それなら私もしてたよ? 部活と合唱の両立、ちゃんとしてたよ? 部活だって、手を抜いたことなんてなかったよ?」