「………なにか?」 その落胆ぶりに驚いたリリスは、自分の左腕を眺めてみた。 別に、大きな怪我もないし………普通の腕だと思う。 一つのブレスレットをつけている事を除けば。 「……これ、なに?」 クロアが私のブレスレットを指で示した。 その顔は真剣そのものだが………何かあるんだろうか? ……別に隠す話題でもないので、 「これは、母の形見です」 私は正直に伝える事にする。