人形の微笑




『………もちろんある程度は予想していたはず、なのだが…』


リリスは数日前の出来事を思い出しながら嘆息した。


確かあれは五日ほど前のこと……


クロアの様子がおかしい事に気付いたリリスが、


『あのアホが大人しいなんておかしい』


と心配し、上役にクロアの外出許可をもらいに行った時のこと。


『クロア様を、城下街へ?』

『はい。良い社会見学になりますかと』

『……まぁ、いいけど。頑張ってね?』

『……?はい。何があろうとお守りいたします』


確かに、現在(私に)命を狙われている身だろうから、


警戒はちゃんとするつもりだが。


そう考えた私に、