その中でも王家は、それぞれ崇めている神に最も祝福された存在。 だから俺は、何らかの金属を生み出す魔法が使える…はずだったんだが……。 「…………ハァ」 イリカ王国の中庭。 その中心で、両手を前に突き出していた俺は、ため息と共に腕を降ろした。 ――――『落ちこぼれ』。 両親に言われたその言葉を突然思い出し、胸が苦しくなる。