最初の方こそ


『リリスを怪我させた敵』と警戒したクロアだが、


コルトがあまりにも必死なので、優しいクロアの中には段々と情が湧いてきてしまい。


さらにルスカが


【こやつにもう戦意はないぞ】


と保証してくれたので―――泣き続ける彼も一緒に、二人と一柱でルスカ国へ急ぐことになったのだが。



『この期に及んで、リリスと俺の命を奪おうと考えたら、落とす』



そうクロアがコルトに念を押した時に言われたのが、冒頭の一言だった。