なんか、さっきから俺の事『主』って呼んでるけど。
【激情を元に我をこの世へと顕現させたお前以外、誰が我の主と?】
「えー、いや、わかりませんけど……主間違いでは?」
【……ほぅ?何故】
「俺、申し訳ないんですが………魔法の使えない落ちこぼれで、」
そう。俺は、王族の一員でありながらも魔法の使えない欠陥品。
一種類の金属すら生成できない俺が、神の主とか有り得ない。
なのに、
【お主、まさか気付いておらなんだか?】
「…………は?」
馬は少々驚いたように目をまたたかせて、
【クロアと言ったか。お主は並々ならぬ魔力をその身に宿しておるのだぞ?】
そう断定した。……でも、
「……え、そ、そんなハズは、」
無い。
だってそうしたら、どうして俺は今まで何も魔法が使えなかったのか……説明がつかない。

