人形の微笑




その背に小さく「ありがとう」と呟いたリリスは、クロアに向き直り――…


「そういえば、次は私の授業でしたね。クロア様、急いでお部屋に参りましょうか」


体を捻ってクロアを振り落とすと、スタスタと歩き出した。


「あっリリス、待ってよ〜!!」


その後ろに、慌ててついてくるクロア。


二人はそのまま豪奢な庭園を抜けると、長い廊下をいくつも通り、クロアの部屋へたどり着いた。


しかし、部屋に入ろうとドアノブに手を伸ばした瞬間―――


「―――――ッ!!」


一瞬、強い殺気を感じた。