「……それで、どしたの?」 先に部屋へ入ったメルカが、心配そうな顔で振り向いた瞬間、 ――驚愕に、目を見開いた。 いや、これは驚いても仕方ない。だって――… 「その…最近、クロア様の……」 あの、仏頂面で冷たい雰囲気のするリリスが。 恥ずかしげに目を伏せ、照れていた!! 「ぅ、うん。クロア様が?」 相談を聞いている自分が、それをそっちのけで見たくなる……そんな、想像を絶する可愛さに、メルカは戦慄する。 しかも……