人形の微笑




「……それで、どしたの?」


先に部屋へ入ったメルカが、心配そうな顔で振り向いた瞬間、


――驚愕に、目を見開いた。


いや、これは驚いても仕方ない。だって――…


「その…最近、クロア様の……」


あの、仏頂面で冷たい雰囲気のするリリスが。


恥ずかしげに目を伏せ、照れていた!!


「ぅ、うん。クロア様が?」


相談を聞いている自分が、それをそっちのけで見たくなる……そんな、想像を絶する可愛さに、メルカは戦慄する。


しかも……