速くなる心音。赤くなる頬。 抵抗する力も抜けていき、クロアになすがままにされる。 しばらく二人はその状態だったが……やがてクロアが唇を離した。 「……っ………はぁ」 いつの間にか目を閉じていたリリスはその事に気付き、 『自分はクロアのキスを受け入れていた』 という事実を知る。 そんな、真っ赤な顔をする暗殺者を――色っぽい表情で見つめる王子。