「えー!?俺が絶対に承認させるってば!!」 ……この脳天気王子の事だ。 嘘をつく事もできず、私のことを正直に話すのだろう。 ――自分を狙いにきた暗殺者だ、と。 そうなれば多分、私は戸籍を貰う前に死を頂戴する事になるだろう。 『……その場合、クロアはどうするつもりなのだろう?』 興味が湧いた私は、クロアに聞くために口を開き――… 「ねぇ……信じてよ」 それと同時に……低く掠れた声と共に、再びクロアの腕の中へ閉じ込められた。