元々細かった体はさらに細くなり、力を込めれば折れてしまいそうな程に儚い。
――クロアは、リリスが毎晩城の外に出ている事を知っていた。
自分達を狙う暗殺者を殺して、一日ぶんの安全を確保しているらしい事も。
――しかしそれは、毎晩リリスが命の危機に晒されているという事にも他ならない。
『それも心配なんだよ……』
だから今朝、リリスが倒れているのを見た時は心臓が止まるかと思った。
必死に名前を呼び、高熱にうなされていると分かった時も、しばらくパニックになってどうすれば良いか分からなかった。
俺のためだってのは分かってる。リリスのためでもある、ってことも分かってる。
でも……リリスには、あまり危ない橋を渡って欲しくなかった。

