今までは、刺客を倒す事に集中していたが――…
耳鳴りも起こしているようだ。
『……風邪でもひいたのでしょうか』
リリスは冷静に分析しつつクロアの部屋に向かい、扉に手をかけた。
………なんとなく、生きているか心配になって。
しかし、真鍮(シンチュウ)製の冷たいノブを回し、静かに扉を押し開けた瞬間……
ぐにゃり、
と視界が歪んだ。
『………………っ!!』
体中から力が抜けていく感覚。
転ぶまいと手を前に出すも、その時には冷たい床が目の前に近付いていた。
『……いや、私が自分から床に近付いているのか…』
リリスがそう考えた瞬間、
意識は闇の中へと吸い込まれていった――…
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