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床に落ちている服を拾って
着替え終わると遊は車の
鍵を手にしていた。
(じゃっ、送ってくよ。)
「ありがとう、遊。」
あたしは、遊の引き締まった腕に
絡ませて密着したまま
ロビーに向かった。
(捺海さぁ、最近ほとんど
連絡とか泊まりに来るの
なかったな。)
まぁ、最低男と一緒に住んでるから
他の男ん家に泊まるってことは
ないと思う。
「ちょっと良いの見付けたんだ。」
(へぇー……どんな奴??)
どんな奴かぁー……
「金が結構あって、カッコいいけど
性格は最悪だね。」
(最悪ねぇ……
まっ、そいつばっかりじゃなくって
俺にも相手しろよ。)
「うん、当たり前じゃん。」
あたしは、遊を見ながら笑顔で言った。
ロビーに入って、
しばらく歩くと段々と
出口のドアが見えて来た。

