「聞かなくてもそんなこと分かる。今までどれだけの女の相手をしたと思ってんだ」 「はぁ…」 まじでこいつ心の声まで見透かれそうで怖い。 「と、とりあえず分かった。なるべく気を付ける」 あたしは目を泳がせながらそう応えた。 「次はこれよりもっといいの作れよ」 「じゃあ、次はビーフシチューね」 こんな奴の思い通りになってるのがむかつくけど…でもこんな時間を過ごすのも案外悪くないかもなんて思う自分がいた。