「そう？でも俺には分かるよ。あいつとは結構長い付き合いになるからね」
「あたしあいつに何回か手出されそうになったし、あいつあたしの反応を面白がってるんだよ？大切にされてるわけないじゃん」
「そっか、それは散々だったね。捺海ちゃん尚希のこと嫌いなのになんで一緒に住んでるの？」
「それは…」
そう簡単に言えるわけがない。あいつに生活を支えてもらう代わりに表向きの女になってるなんて。
「言いたくないなら無理して言わなくてもいいよ。でも俺、心配なんだ。捺海ちゃんがあいつに傷つけられないか。でも俺なら…捺海ちゃんをそんな風にはしない」
「え、それって…」
顔を上げて春綺君を見るとそこには真剣な表情であたしを見つめていた。
