あたしと春綺君は、水族館を出て車に乗りレストランに向かった。
さっきの水族館も凄かったからきっとレストランも素敵なんだろう。
「今日のレストランはお店も雰囲気よくて料理とかヘルシーだから女の子に人気なんだよ」
「へー、そうなんだ。カロリーが低いのは嬉しいかも」
しばらく車を走っていると「着いたよ」と春綺君から声がかかった。
車から降りて顔を上げるとそこは高層ビルが建っていた。
しかも周りにいる人は、みんないかにも金持ちそうな人達。
春綺君は、あたしの隣に立ち「お手をどうぞ」と言って片手を差し伸ばしてきた。
「あ、ありがとう」

