女達はまるで芸能人に相手をされたかのように顔を赤くさせてキャアキャア騒いでいる。
春綺君、仕事以外の時でも女の相手するんだ。と言うかイケメンに微笑まれたらそりゃ嬉しいよな。
「ん?どうかした?」
「え?いや、何でもない」
あたしは、建物の中をキョロキョロと見渡す。
ここってもしかして…
「いらっしゃいませ」
「すみません、今日の19時に予約していた者です」
「確認致しますので少々、お待ちください」
正面を見ると受付の様な所に着いていた。
「確認がとれました。本日はご予約して頂き誠にありがとうございます。では、ご案内致します」
女はそう言ってニッコリと笑いあたし達の先を歩く。
開いたドアを通るとそこは、今まで歩いてきた道とは違って人が誰一人いなかった。
「ねぇ、春綺君。予約って一体なんの予約したの?」
「それは言えないな。でも、もう少ししたら分かるよ。あ、ほら見えてきた」
春綺君はそう言って指を天井の方へと向けた。

