外に出ると一台の白い車が止めてあった。
見るからに高そうな車だ。ここのマンションの住人の車かな?
そんなことを思っていると車から降りてきたのは春綺君だった。
「こんばんは、捺海ちゃん」
「こんばんは、春綺君」
春綺君は、初めて会った時に着ていた白いスーツではなく黒いスーツを着ていた。
髪型は、お店の時よりシンプルに整えている。
「今日の捺海ちゃんお店で会った時と雰囲気が違うね」
「春綺君もお店のときと少し違うよ」
「ふふ、そうかな?今日の捺海ちゃん凄く俺好みで嬉しいなぁ。凄く可愛いよ」
「ありがとう」と春綺君にそう言うとあたしに微笑んで片手を出してきた。
これって手をとっていいんだよね?

