寝室のドアが開く音がし目を開けると飯を持って入って来た捺海。




茶碗に熱そうなお粥をよそり茶碗を俺に差し出す。




「食べさせて」




「は?」




俺がそう言うと捺海は、手の動きを止めて目を大きく開く。





「俺にアーンするの…いや?」




こいつの反応を見たいというのもあるがそれよりただなんとなく…少し甘えたいという気持ちが湧き出てくる。




きっとこれは熱のせいだ。それに頭がすげーボーッとする。




捺海は「そんなの自分で食べればいいじゃん」ブツブツ言いつつもお粥を俺の口元へ運ぶ。



捺海が食べさせたお粥を一口食べたとき懐かしい味がした。





この味…あいつが作ったお粥の味と似ている。



俺はその味を確かめるように黙々とお粥を食べた。