「どう?落ち着いた?」
「うん。ありがとね。私ヒステリックになってたみたい。」


私は少し深呼吸をした。

周りの景色が少しはまともに見えた。


「それなら良かったわ。今日はもう帰る?」
「うん。そうする。センパイとも会いたくないし。」
「愛莉桜ちゃん。先輩とはいずれか会うんだし、逃げてちゃだめだよ?」
「わかってる。」


私は今・・・時間をおきたいんだ。


「あ、愛莉桜!!だいじょぶ?瑠璃が送ろうか?」
「瑠璃。私より華奢な体して何言ってんのw」
「あ!今バカにしたでしょ!?」
「あはは、ごめんごめんwじゃあ帰るわ。」


瑠璃は心配そうに私を見ながらも、見送ってくれた。
私は、一人になると、家に急いだ。


どうしても今は一人になりたくなかった。


「ただいま・・・。」
「あ、姉ちゃん。今日早いじゃん。」
「慶介。いたのか。」
「いたのかって・・!俺今日なんか早く帰らなきゃいけない気がして、早退したんだ。」


慶介にそんな口をたたきつつも、慶介がいて安心した。

姉弟の絆ってすごいな。


「ありがと、慶介。」
「は?何が?」
「べっつにぃw」


私はとぼけて、リビングに入った。


「お!ケーキあんじゃん!」
「そ、それ!俺が作ったんだぜ?!」
「お、マジ?!・・・まず・・。」
「な、」


私は正直な感想をいった。
慶介はママいわく、大の姉っ子らしく・・・。


「なんだよ~。つかマジでまず・・・。」
「知らないしwもっと腕を上げたまえ!w」
「そんなん言うなら姉ちゃんが作れよ~。」


そういいながら、私の口にケーキを持ってくる慶介。


「ちょ、やめw」
「おらおらw」


慶介といたら、失恋のことなんて忘れられた。


それから、1時間慶介と遊んでると、ママが帰ってきた。


「あら、今日は愛莉桜早いのね。慶介も嬉しそうに。」
「あ、おかえりなさい。慶介はもう寝ちゃうそうだよw」
「ね、寝ないし!」


意地張っちゃってw