私は紙ナフキンの端の方を人差し指と中指で少しつまみ、こすり合わせた。その指を口もとにもっていく。私の癖かもしれない。窓の方を向き、自分の姿を確認する。目線は誰とも合っていない。素敵なガーデンが私へようこそ。とさわさわと風にゆられている。そこには、たくさんの鉢植えがあり、みな必死に生きようとしている。私は少し嬉しくなって、ガーデンへ微笑みかえした。招待してくれて、ありがとう。私は、フフっと笑い返した。
潤は突然私が笑い始めたことに、不思議だったのだろう。
「麻美。」
「ん?」どうしたの?