ジリジリと本当に音が聞こえてくる。


太陽が湘南の海のちょうど真上にきた時、



「どうも~もし良かったら俺らとビーチボールでもやんない?」




サングラス越しにその男を上から下までチェックする。



「パス」


「え~だってさっきから二人でずっと焼いてるみたいだけど、ビーチボールしてると均一にもっとキレイに焼けるよ~?」


もう一度そいつに目を向ける。



「パス」



「ちぇっ。 冷たいな~ 」



去っていくそいつを視界の隅に追いやりながら私はあの人を見た。



真っ黒な肌はとても健康的で、ガッチリとした体系に盛られた筋肉・・・・



私はあの腕の中にいたんだ・・・・・



ほんの一瞬だけど・・・・・・・・