「ねぇ、さっき何で春樹くんにお弁当渡してたの?」 美咲はあたしの席の前に立つと慣れた手つきで あたしの席の前の椅子をとって座った。 「あたし春樹と家隣だから。」 「えっ!本当!?」 美咲はお弁当を開きながら言った。 「うん。」 「えーっ、いいなあ!」 「何で?」 あたしが言おうとしたら お弁当を開きながら萌が先に言った。 「えっと……あたし好きなんだ。」 ―――――え…………?