「あっ、奈々きたー!!」 話し掛けてきたのは萌………じゃなくて 同じクラスの森本さん? あたしあの子と仲良かったっけ?? 森本さんはあたしに笑いかけながら手を振る。 あたしは反射的に振りかえした。 「どうしたの?森本さん。」 「美咲でいいよ♪」 「あー、うん。あれ?萌は??」 「萌はねー、屋上!」 美咲は細い指をピンっと立ててにやけながら言った。 朝から美咲はテンションが高い。 あー、屋上か。 きっと告白されてるんだろうな。 萌はモテるなあ。