全然話したことないのにすごく温かい手でシャーペンを拾ってくれた二宮くん。
掃除当番の時に大丈夫って声かけてくれた二宮くん。
少しすりむいただけなのに手当してくれた二宮くん。
なに考えても二宮くんしかでてこないよ。
私すごくどうしようもないくらい・・・
二宮くんのこと好きなんだ。
「二宮くん!!」
「・・・。」
「ねえ、二宮くん。」
私、今なら言える気がするよ。
「私二宮くんの事本当に大好きです。」
「・・・。」
無表情の二宮くん。
下をむいたままの二宮くん。
ダメだ。
許してくれるはずなんかないよね。
涙が・・・ここまで来て本当私って・・・。
「東野。もう一回言ってよ。」
「えっ!!」
「もう一回言って。ほら。」
「私、二宮くんの事が・・・大好きです。」
「うん、やっと言えたね。」
今までで見たことないくらいの笑顔の二宮くん。
「俺ね、入学式の時から東野さんの事気になってた。誰にでも優しくっていい人だなって思ったよ。でもね自分の本音を言ってない子だと思った。」
え?
「このまえありがとうって言ってた東野さんすごく可愛かった。」
「あああれは、二宮くんが教えてくれたから!!」
「違うよ。あれは東野さんの本心で言ってた。」
「そ、そんなことな・・・い・・・よ?」
半分まで言いかけた時二宮くんの唇と私の唇が重なる。
「!!!!」
「俺も東野さんの事好きなんだけど?」
嬉しそうに笑う二宮くん。
「うう・・・。」
何回泣けば私の涙はでなくなるんだろう。
「おっと。まだ泣かないの。」
手で涙を拭ってくれる前よりも温かく感じる手。
「じゃあ、」
「ありがとうの次は・・・俺と付き合うってこと教えてあげるね。」
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