小学校に上がった私は、毎年のお正月が楽しみでしかたなかった。



父親の実家。

母親の実家、春ばぁちゃんの家。

お年玉に親戚の子供達との交流。


子供のわたしにとって、何よりも楽しい事ばかりだから。


学校に行きだすと、中々ばぁちゃんちへ行く機会が減るから、長い休みがあるほどわたしは嬉しい。



きっとそれは誰もがそうだと思う。



毎年、決まった日にちに行くお正月。



一杯貰えるお金。



好きな物が買える。



それが普通だった。

誰もが、誉めてくれた。

皆、優しかった。



私の母と父を覗けば――