「怪我しちゃったね?」

「・・・」

「ちょっと、おいで」

声をかけてきたのは、


樹の相方・・・蒼だった。


拒否する私を、車に押し込んで、

車が走ってしまった。

・・・

女の子たちの黄色い声は、

悲鳴に変わっていた。


・・・

車の隅にチョコンと座った。

・・・

何と、横には、樹がいた。

お互い、何も言えず黙ったまま。


蒼は、私ににこっと笑いかける。

「手当てしないとね?」

どこからか、救急セットが出てきて、

私に手当てしだした蒼。