~龍之介side~


樹の傍にいる時のくるみを、

いつも見てきた。

・・・・

彼女の原動力は、

あいつしかいないのか・・・


オレじゃダメなのか…


小さい体をもっと小さく丸めて、

肩を震わせながら泣いてるくるみ。


オレはたまらなくなって、

くるみを抱きしめた。



その瞬間ビクッとなったくるみの体。


もがいて、離れようとしたけど、

オレは力いっぱい、

くるみを抱きしめた。

・・・・

諦めたのか、

くるみはオレに抱かれたまま、

泣き続けていた。